小説:髑髏城の花嫁 (Victorian Horror Adventures 2)

髑髏城の花嫁 (Victorian Horror Adventures 2) を読みました。田中芳樹さんの新刊で、ヴィクトリア朝怪奇冒険譚3部作の2作目になります。イギリスを舞台にした、貸本屋に務めるおじさんと姪っ子が事件に巻き込まれるお話です。
今回は、おじさんがクリミア戦争に出兵したときに、命を助けてあげた?貴族にからんだお話となります。前巻は、2大作家のディケンズとアンデルセンが登場し、どちらかというと二人に喰われた感じで主人公の叔父と姪のコンビはおとなしめな感じもありましたが、この巻ではメインで活躍します。前巻は前巻で面白かったけど、個人的には髑髏城の花嫁の方が面白かったです。出番が増えた分キャラクターの素の部分が出たというか、特にメープル(と同級だった女学生)が面白かったです。田中さんの作品によくある軽快な会話劇みたいなのがみれたので。アッテンボロー分とかビッテンフェルト分みたいなを久しぶりに見れた感じ。
一応アンデルセンの方は登場しませんが、ディケンズの方はちょこっと登場します。エピソードとしてアンデルセンの話もでてきますが、らしいというかよかったのか悪かったのかといった感じです。

今回も当時の起こったエピソードとか現地の風俗みたいな話をおりまぜつつと言った感じで、お話自体はそんなにぱっとしないかなぁという感じです。読んでて先が気になるって風にはなったのですが、ラストのオチに期待すると少しあれ?ってなっちゃうかも。どちらかといえば、19世紀当時の英国の雰囲気を楽しむ小説なのかなぁというのが個人的な感想です。ここら辺の感想は、前巻とあまり変わらないかもしれません。はじめは、叔父のニーダムによるクリミア戦争の頃の回想から始まってしばらくお話が進むので、昔の話がメインなのかなぁと思ったけど、(あとがきにもありましたが)メープルの出番もちゃんと出てきます。これは練りなおしてよかったんじゃないかなぁと思います。

ちょうど前巻を読んだあとぐらいだったか、ナイチンゲールと統計学に関する話題のリンクを読んだのですが、実際に彼女が奮闘するのは(クリミア戦争でもがんばったんだろうけど)、戦後の話だったみたいですね。
統計学を編み出したナイチンゲール
ナイチンゲールと統計学

あとがきに少し書かれていますが、なんか体調をかなり崩されたみたいで大変だったみたいです。中高生の頃から田中さんの本は読んでてて20年近く経ってるので、田中さんも同じ分年を取られてるので健康面の心配とかがでてきちゃう感じなんだなぁと今更ながら思いました。読んでる方はまだ30台後半なので、読書する分にはまだまだ元気ですが、書かれてる方はそうもいかないですしね。まだ未完のお話もあると思うけど(今読み返してるアルスラーン戦記とか)、もしかしたら(しばらく音沙汰ないし、もしかしなくても)このまま終わっちゃうことも十分ありそうですね。もう随分前に読んで、何年も読み返していない作品ばかりなので、もうそれほど続きが気になるわけではないですけれど。若い頃(高校生とか)にはそういうのにすごい焦燥感があったような気がするけど、年をとるとそうでもなくなってしまいますね。

田中さんの他の本の感想はこちら。
ラインの虜囚
月蝕島の魔物 (Victorian Horror Adventures)
蘭陵王
アルスラーン戦記〈1〉王都炎上
アルスラーン戦記〈2〉王子二人
アルスラーン戦記〈3〉落日悲歌
アルスラーン戦記〈4〉汗血公路
アルスラーン戦記〈5〉征馬孤影
アルスラーン戦記〈6〉風塵乱舞
アルスラーン戦記〈7〉王都奪還
アルスラーン戦記〈8〉仮面兵団
アルスラーン戦記〈9〉旌旗流転
アルスラーン戦記〈10〉妖雲群行
アルスラーン戦記読本
アルスラーン戦記〈11〉魔軍襲来


髑髏城の花嫁 (Victorian Horror Adventures 2)

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