小説:青年のための読書クラブ

青年のための読書クラブ を読みました。桜庭一樹さんの小説になります。初出は10年位前みたいですね。桜庭一樹の本、何冊か読んだことあると思ったけど、ブログで感想書くようになってからはあまり読んでなかったみたい。

とある女学校の読書クラブを脇においた短編の集まりで、お話がちょこっとずつ繋がってたりしながら、女学校の成り立ちや何十年の間に起きた面白い事件などをクラブの会誌に黒歴史的に残すみたいな形式で進む感じになっています。なかなか面白かったです。なんというか文学少女的なお話なのかなぁと思って読み始めたのですが、いい意味で外された感じ。

・烏丸紅子恋愛事件
 大阪から女学校に転入してきた烏丸紅子をめぐる物語。異分子として除け者にされた紅子は、同じく隅に追いやられていた読書クラブに入ることになるのですが、そこの部長の采配で女学校の王子として仕立て上がられることに…というお話。なかなか予想できない着地点へ到達します。
 本書のラストは、ここの話の登場人物につながって終わる感じになっています

・聖女マリアナ消失事件
 女学校の創設者の一人、マリアナに関する物語。外国から布教のために訪れて女学校を設立したマリアナはある日こつ然と姿を消しました。その理由のパリ時代の兄とのとある事件につながっていて…というお話。
ある意味ここのお話は通してつながっている感じかもしれませんね。こちらもちょっと予想外な事実につながります。

・奇妙な旅人
 ときはバブル時代(でいいのかな?)。親が成金のイケイケ(笑)生徒たちが入学してきて、ひととき大きな流れを作るのですが…というお話。そんなに分厚くない1冊にかなりぶっこんできてる感じの小説ですね。違和感なく読ませるのはさすがという感じです。

・一番星
 読書クラブの部員がとあることをきっかけにバンドのボーカルとして学園での人気を席巻するのですが…というお話。何事もなかったように元のさやに収まるところがちょっとおもしろかったです。結局どこまでが本気でどこまでが熱に浮かされてたのか。これも2章のお話に少し絡んでるお話ですね。

・ハビトゥース&プラティーク
 2章での占いの予言通り、100年たって女学校にも転機が訪れて共学になることに。女学校最後の1年、シスターに没収された品物を取り返して1輪の花とともに届けてくれる「ブーゲンビリアの君」が登場して学園中の人気をはくすのですが、その正体は…というお話。最後は粋な展開で、最初の第一章の面々のエピローグにつながってラストとなります。

あとがきに紹介されてる本も面白そうですね。読むものがなくなったら読んでみてもいいかも。



青年のための読書クラブ (新潮文庫nex)
新潮社
2017-04-28
桜庭 一樹
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桜庭一樹さんの小説の感想は、こちら。
伏 贋作・里見八犬伝

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