小説:新・水滸後伝 上巻

新・水滸後伝 上巻 を読みました。田中芳樹さんの新刊になります。

水滸伝のあとのお話になります。昔、中国系の本屋さん(確か神保町にあった)でハードカーバーのやつを見かけたことがあったのですが、学生で金も無かったので買えずでした。
水滸伝の方は、吉川英治さんのやつを読んだあと、たしか短い編のやつだったので、駒田信二さんので読み直した覚えがあります。この本の参考書籍でも駒田さんのが載ってるけど全3巻になってますね。4巻だった気がしたけど、吉川さんのと勘違いしてるのかな?

水滸伝を生き抜いた梁山泊の生き残りの好漢たちのお話になります。
それぞれ平和に暮らしていた好漢たちでしたが、あるものは悪徳役人に追われて、あるものは自分から集まってというお話。とりあえず上巻では、北の方の登雲山と南の方の海の多島群とに別れて集結していく感じに。
水滸伝の序盤にあった人が出てきて、その人が別の人にあってどんどん話がつながっていく感じの面白い展開でお話が進んでいきます。梁山泊の生き残りだけじゃなくて、かつて敵だった人物や新たな好漢なんかも加わっていく感じ。
一方、宋の国の方はというと失策や奸臣がはびこり北は金に征服されて南に追いやられる展開。岳飛なんかもちょこっと出てくるけど、もうどうにもならない状況に。

お話の方は、北からは金がまた察頭蛇という謎の人物が登場してくるところで下巻に続くとなります。

水滸伝は今の倫理観で読むと、ちょっとどうなの?ってところが多々あって初見のとき、結構うわぁとなったところがあったのですが、この新水滸後伝もそこら辺はうまいこと表現しています。
いくつか引用すると

阮小七は身を低くし、朴刀をかまえて、悪徳役人の背後にまわった。この種の人間を殺すのに、ためらいがないのが、「梁山泊の好漢」であった。


ひとつは扈成(味方)が強奪された荷物で、もう一つは毛家(酷吏)の財産だが、
「どうせ不義の財に決まっている。遠慮なくいただくさ」
というのが、「好漢」たちの論理である。


「この悪徳役人め、地獄に堕ちやがれ」
阮小七にとって、役人はすべて悪徳役人なのである。長槍一閃、楊知州は胸から背中までつらぬかれて即死した。


てな感じ。なんか水滸伝読んでるなぁという気になります。
あと食事のシーンですね。

おおかたの準備がととのうと、頭領たちは集まって酒宴となる。戦いの前も後も、勝っても負けても、酒でしめくるるのが「好漢」たちの倣いだ。


これは中国物全般そんな感じですかね。

田中芳樹さんの小説の感想は、こちら。
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新・水滸後伝 上巻
講談社
田中 芳樹
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